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出版記録/も・く・じ・ろ・く
本書は1979年4月 「産業技術センター」より刊行された.A4判-1231頁.目下絶版であるが,理念・構成・編集・執筆者・項目をここに記す.
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セラミックス材料技術集成
―Intoroduction to Ceramic Materials and Technologies―
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0. 総 論
T.セラミックスに関する基礎理論の進歩―構造と反応―
U.セラミックスに関する物性論の進歩と開発された材料
V.原料とその組成
W.セラミックスの合成,焼結,加工に関する技術の進歩
X.システムからみたセラミックス材料―応用―
∞ 未来セラミックス
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編集委員会
顧 問: | ||||
田 賀 井 秀 夫 | (社)窯業協会会長 | |||
編集会議議長: | ||||
斉 藤 進 六 | 東京工業大学学長 | |||
編集委員: | ||||
岡 崎 清 | 防衛大学校教授 | |||
小 泉 光 恵 | 大阪大学教授 | |||
斉 藤 肇 | 名古屋大学教授 | |||
境 野 輝 雄 | 元東京工業大学教授 | |||
鈴 木 弘 茂 | 東京工業大学教授 | |||
田 中 廣 吉 | 無機材質研究所総合研究官 | |||
柳 田 博 明 | 東京大学教授 |
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刊行に寄せて
本書はニューセラミックスを含め,広い視野に立った無機材料の全貌を把握することを目的とし,基礎理論や,物性論の進歩,開発された材料の合成,焼結,加工とその物性に関する技術および,その応用面の実態などをまとめた企画図書である。
その執筆陣はそれぞれの分野の100名に余る真の権威者にお願いし,精根を傾けて書いていただいたものであって,本書は時代のセラミックスに関する学技術の最先端の粋を集めた技術集成である。従って必ずやその方面の向上に資することも多大であると思われる。
これまで,このような成書を誰もが切望し,且つ,作りたいと願いながらも,未だに実現を見ることができなかった。それは組織としての著者刊行を推進しなくてはならないからである。この度,編集委員会の下にスタッフを総結集して,その業に当ることができ,これが完成したことは誠に喜ばしいことである。
本書は,ハンドブック的に項目を網羅するのではなく,むしろ境界領域としてのセラミックスの技術分野をさまぎまな角度から吟味し,展望,通覧できるように構成した。その意味からも,世界で類を見ない唯一の権威書となるであろう。
社団法人窯業協会会長
田賀井 秀 夫
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序
材料は地味な学問であり裏方の技術である。別けてセラミックは地味である。翻って今日の技術を大別してみると,機械, 器具,装置を含めたシステム技術と,それらを構成し,機能化させるための材料技術とに別けられる.両者は相補的関係にある.そして,今日ほど今まで陽のあたる場所にあった前者が,陰に隠れた後者に支えられていることが認識し出されたことはないが,地味で難渋な後者は,素人分りがし難く,依然として世俗的表舞台の演技者ではない.よし舞台に立ったところで,歌舞妓の華さはなく京舞のごとき静謐である.地唄は確かな間合をもつが,観客は舞台の陶酔が何処から由来しているかを知るよしもない。
出版社の醍醐味は,自分達がつくり出した世界に――よしそれが虚構であれ――読者が瞠きと興味の陶酔に我知らず惹き入れられて行くのを演出者の醒めた目で観る時であろう、この意味で,本書は従来のセラミックのアンソロジーに増して,巧みな演出が試みられているが,出版社にその醸し出す醗酵を愉しませるには,ほど遠い手応えしかもたらさない虞れがある.しかし出版社産業技術センター編集陣は,その危惧も超えて,むしろ埋れた文化と才能を発掘すること自体に情熱をもった人達であって,その情熱が,その学問・技術のごとく地味なセラミストに,敢て情熱の炎を燃えたたしめて本書を完成させたといってよい.
だから,本書は,もともと火の文化にとり憑かれたセラミストが,自らの火の性に、火を点じられる・・嚇燿と燃焼し盡したもので,輝くような光彩から沈潜した窯変の味まで,著者それぞれの出来栄えは,優れた陶工の作品を観賞するがごときものがある.
具眼の士,それを見抜けば幸いである.
座右に一偈あり――丙丁童子来求火――と
東京工業大学学長
斎 藤 進 六
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執 筆 者(50音順)
青木 秀希 浅野 幸泰 阿部 弘 安藤 汀 五十嵐 廉 五十嵐秀二 池上 隆康 石井 徳彦 石井 正司 石野 健 泉谷 徹郎 井関 孝善 井田 全彦 一ノ頼 昇 市村 健夫 今岡 保郎 今中 治 宇田川重和 内川 浩 浦部 和順 遠藤 幸雄 大岡 一夫 狼 公平 大谷 杉郎 大津賀 望 大庭 宏 岡崎 清 岡野 純 岡本 祥一 奥 達雄 奥川 恭平 小沢 英一 音馬 峻 小野修一郎 笠岡 成光 加藤 一男 加藤 禎彦 金丸 文一 加納 剛 川崎 和憲 北澤 宏一 工藤 徹一 窪田 城 鯉江 七郎 小泉 光恵 後藤 誠史 小林 一輔 小山 喜昭 近藤 連一 癖藤 進六 斎藤 肇 境野 照雄 桜井 敏生 佐々木吊一 佐々木要助 佐多 敏之 佐藤 宏 佐藤 博 塩田 一路 島田 昌彦 清水 紀夫 素木 洋一 進藤 勇 鈴木 弘茂 鈴木 由郎 瀬川浄一郎 瀬高 信雄 高塩 治男 高田 雅介 高橋 浩 滝本 昭夫 田口 青白 宅間 宏 武居 文彦 武司 秀夫 田中 淳一 田中 樽 谷合 正充 津田 惟雄 土井 英和 戸田 尭三 富永 滋 豊島 健 中 重治 中川 賢司 中島 征彦 中村 義郎 中山 淳 萩原 宏俊 橋本 栄久 服部 英 花澤 孝 早川 茂 坂東 尚周 平野 眞一 平林 正之 福浦 雄飛 藤木 良規 藤嶋 昭 藤貫 正 淵上 武 古畑 芳男 堀江 鋭二 前沢 秀憲 牧島 亮男 松尾 康史 松尾 嘉浩 松田 滋 三浦 武広 水野 恵司 水橋 衛 光藤 裕之 村井 照水 村田 浩 森 哲 安井 至 柳田 博明 山内 繁 山本準之助 山本 登 山本 博孝 横田 良助 脇野喜久男 渡辺 治 |
東京医科歯科大学医用器材研究所 日本特殊陶業株式会社研究部主査 旭硝子株式会社研究所主任研究員 日本特殊陶業株式会社研究部 住友電気工業株式会社研究開発本部技師 防衛大学校助教授 科学技術庁無機材質研究所主任研究官 日本セメント株式会社生産部窯建課長 電気化学工業株式会社中央研究所無機研究室リーダー 東京電気化学工業株式会社電波部長 株式会社保谷硝子取締役光学事業部長 東京工業大学助教授 旭硝子株式会社研究所主任研究月 東京芝浦電気株式会社横須賀工場技術部長 日本光学工業株式会社相模原工場硝子製造部長 東京電気化学工業株式会社磁気テープ事業部研究開発部長 金沢大学教授 東京工業大学教授 小野田セメント株式会社中央研究所次長兼主席研究員 東京工業大学工学部工業化学科 株式会社光陽社専務取結役 東京芝浦電気株式会社総合研究所研究主幹 旭硝子株式会社研究所主任研究員 群馬大学教授 長岡技術料学大学助教授 黒崎窯業株式会社参与 防衛大学校教授 大阪大学教授 長岡技術料学大学教授 日本原子力研究所高温材料強度研究室長 池袋梅郷工業株式会社取結役社長 科学技術庁金属材料技術研究所主任研究官 日本アスベスト株式会社研究所所長 工業技術院東京工業試験所エネルギー化学部第2課長 岡山大学教授 東京医料歯科大学教授 石塚電子株式会社常務取締役研究本部長 岡山大学教授 株式会社日立製作所中央研究所第1部主任研究員 日産自動車株式会社宇宙航空事業部技術部第1研究課 東京大学講師 株式会社日立製作所中央研究所主任研究員 古河電気工業株式会社電材事業部企画管理課長 日本セメント株式会社研究所主任研究月 大阪大学教授 東京工業大学工学部無機材料工学科 東京大学教授 旭ダイヤモンド工業株式会社玉川工場研究部次長 東京工業大学教授 東京工業大学学長 名古屋大学教授 元東京工業大学教授 日本イトン工業株式会社技術顧問 富士チタン工業株式会社平塚工場次長 曙ブレーキ工業株式会社研究課 東京工業大学教授 東京電気化学工業株式会社フェライト事業部品質保証課長 日産自動車株式会社宇宙航空事業部製造部技術課 科学技術庁金属材料技術研究所主任研究官 大阪大学助教授 千葉工業大学講師 東京工業大学名誉教授 料学技術庁無機材質研究所主任研究官 東京工業大学教授 旭硝子株式会社研究所主幹研究員 旭硝子株式会社研究所車輌部品推進部主幹技師 科学技術庁無機材質研究所総合研究官 東京芝浦電気株式会社担当課長 東京大学工学部工業化学科 東京大学教授 日本陶器株式会社品質設計課長 日本特殊陶業株式会社研究部 電気通信大学教授 東北大学教授 大阪大学教授 日本カーボン株式会社常務取蹄役 日本特殊陶業株式会社特殊工具部課長代理 萱場工業株式会社航空機器事業部 科学技術庁無機材質研究所総合研究官 三菱金属株式会社東京製作所技術開発部長 株式会社日立製作所生産技術研究所主任研究員 東京電気化学工業株式会社営業本部マーケティングG部長 東京医科歯料大学医用器材研究所 名古屋大学教授 株式会社保谷梢子光学事業部研究開発課長 電気化学工業株式会社中央研究所無機研究室主事 東海高熱工業株式会社技術開発部長 池硝子株式会社研究所研究部長 電気化学工業株式会社中央研究所無機研究室主事 千葉大学教授 北海道大学助教授 萱場工業株式会社航空機器事業部主査 松下電器産業株式会社材料研究所所長 京都大学教授 名古屋大学助教授 通商産業省電子技術総合研究所主任研究官 日本特殊陶業株式会社取蹄役研究部長 科学技術庁無機材質研究所総合研究官 東京大学助教授 工業技術院地質調査所主任研究官 住鉱潤滑剤株式会社取蹄役技術部長 株式会社日立製作所中央研究所主任研究員 イソライト工業株式会社専務取結役製造技術本部長 富士写真光機株式会社レンズ部長 科学技術庁無機材質研究所主任研究官 日本特殊陶業株式会社研究部 松下電器産業株式会社材料研究所主任研究員 東レ株式会社開発研究所複合材料研究室長 旭硝子株式会社研究所主席研究員 千葉商科大学助教授 旭硝子株式会社研究所主任研究員 岡山理科大学教授 工業技術院機械技術研究所部付主任研究宮 古河電気工業株式会社通信事業本部技師長 旭硝子株式会社硝子部技術課主席技師 東京大学講師 東京大学教授 東京大学助教授 日本硝子原料株式会社副社長 日本碍子株式会社研究所所長 東京電気化学工業株式会社セラミック事業部開発担当 長岡技術科学大学教授 株式会社村田製作所常務取締役 科学技術庁金属材料技術研究所非鉄第6研究室長 |
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セラミックス材料技術集成
目 次
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0. 総 論
1.無横物質,セラミックスを通した物質観 1.1 宇宙における物質の創成 2.文明を支えてきたセラミックス 2.1 人類の文明とセラミックス 3.現代社会とセラミックス 3.1 日常生活とセラミックス |
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T. セラミックスに関する基礎理論の進歩
―構造と反応―
1. 結晶,ガラスおよび非晶質を含む構造とその解析法
1.1 概 説 2.焼結理論 3.微粒子の焼結と物性 3.1 概 説 4.相 平 衡 4.1 気相一固相間平衡 5.相転移,化学反応速度論 5.1 スピノダル分解・分相 6.セラミックスの組織と微細構造 6.1 解析技術の進歩
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U.セラミックスに関する物性論の進歩と開発された材料
1.材料の熱的性質 1.1熱伝導度 2.1 かたさ 3.材料の化学的性質 4.電気的,磁気的性質とセラミック電子材料 4.1 電子物性とその材料 5.1 光学的各種機能と材料 6.放射線損傷と材料 6.1 放射線の種類と特乱および表示 |
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V.原料とその組成
1.天然材料 1.1 概 説 1.1.1 原料の性質 [1] 主成分鉱物 [2] 副成分鉱物および不純鉱物 [3] 組 成 [4] 化学組成 1.1.2 生成の過程 [1] 火成鉱床 [2] 堆積鉱床 1.2 ケイ酸質原料 1.2.1 産 状 [1]ペグマタイト [2] ケイ砂 [3] ケイ石 1.2.2 性 質 1.3 粘土質原料 1.3.1 粘土の性質 [1] 非粘土鉱物成分 [2] 組 織 [3] 交換性陽イオン 1.3.2 粘土鉱物の分類 [1] 層状構造 (A) 2:1構造(3層構造) (B) 1:1構造(2層構造) (C) 2:1:1構造 (D)混合層構造 [2] 複鎖状構造 1.3.3 カオリン質原料 [1] 木節粘土および蛙目粘土 [2] 頁岩粘土 [3] カオリン 1.3.4 ろ う 石(パイロフイライト質原料) 1.3.5 モンモリロナイト質原料 1.4 高アルミナ質原料 1.4.1 コランダム 1.4.2. デイアスポア 1.4.3. ボーキサイト 1.4.4 ケイ線石族鉱物およびムライト 1.5 陶石および長石質原料 1.5.1 陶 石 [1] 服部・河合陶石 [2] 天草陶石 1.5.2 長石質原料 [1] ペグマタイト [2] アプライト [3] その他の長石質原料 1.6 石灰質およびマグネシア質原料 1.6.1 石灰石 1.6.2 ドロマイト 1.6.3 マグネサイト 1.7 その他の原料 1.7.1 石 綿 1.7.2 クロム原料 1.7.3 石 膏 1.7.4 ホタル石 1.8 原料の精製 1.8.1 原料精製法の概要 1.8.2 物理的精製法 [1] 液体サイクロンによる分級 [2] 水 簸 [3] 遠心分離機による分級 [4] 磁力選鉱 [5] 重液分離 [6] 泡沫浮遊選鉱 1.8.3 化学処理 [1] 還元溶出法 [2] 酸化溶出法 [3] 酸処理 [4] 昇華法 1.9 化学組成 1.9.1 シリカ質原料 [1] ケイ石・ケイ砂 [2] ケイ藻土 1.9.2 アルミナ質原料 [1] ボーキサイト [2] シリマナイト族鉱物 1.9.3 アルミナーシリカ質原料 [1] 耐火粘土 [2] 陶 石 [3] ろ う 石 [4] カオリン [5] 長 石 1.9.4 石灰質原料 [1] 石灰石 [2] ホタル石 [3] 石 膏 1.9.5 マグネシア質原料 [1] ドロマイト [2] マグネサイト 1.9.6 セラミックス原料中の微量成分 1.9.7 セラミックス原料の分析方法と分析 用標準試料 付表 セラミックス原料の化学組成 2.合成原料 2.1 酸化物およびスピネル 3.1 セラミックスコンデンサ用誘電材料 |
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W.セラミックスの合成,焼結,加工に関する技術の進歩
1.単結晶育成技術の進歩 1.1 概 説 2.薄膜育成技術の進歩 2.1 概 説 3. ガラス製造技術の進歩 3.1 概 説 4. 成形技術の進歩 4.1 概 説 5.焼結技術の進歩 6. 表面仕上げ法・除去加工法の進歩 6.1 概 説 7. 表面処理および接着技術の進歩 7.1 概 説 8. 繊維およびウィスカー 8.1 概 説 9.微細多孔体 9.1 触媒と担体 10. 軽量体 11.複合材料の技術 11.1 概 説 |
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X.システムから見たセラミックス材料
―応用―
<1.> 輸 送 0. はじめに 2. 自動車用ブレーキ材料とセラミックス 3. プラグ 4. 車両番号識別装置への応用 <2> 通侶,計算機 0. はじめに 2. 電波吸収体 3. フェライト 5.抵抗体(Resistor) 7. レーザー <3>電気,エネルギー 0. はじめに 1. 電 池 2. 光化学電池 3. 発熱体 4. センサー(各種) 5. 接 点 6. エネルギー変換とセラミック材料 7. 熱一化学エネルギー変換材料 9. 断熱材 10.原子力工業とセラミックス <4>医療,医化学 0. はじめに <5> 機械・精密 1.1 クラシックなセラミックスの耐熱強度部材としての応用 2. セラミックスの硬さを利用した加工用工具 <6> 建築,建材,土木
1. ガラス
2.セメント <7> 化学工業,金属工業,窯業
1.グラスライニング機器
2.電 極
3. 炉 材 <8> 宇宙・海洋
1.宇 宙 <9> 生活材料
1. 生活の中のセラミックス
2.メガネ(眼鏡) <∞> 未来セラミックス 1. セラミックスの未来の夢
2. 極限状態 |
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