Contents.4-Mirai ・・・いつの日にか・・・

あの日・・蒼い空のむこうに・・白い光が縞模様になって流れていました・・時が流れていたんだ・・

時の雫(しずく)



じゅんちゃん

おじいちゃんは
じゅんちゃんに 遭いました
おじいちゃんは
じゅんちゃんの 瞳をみました
おじいちゃんは
 じゅんちゃんの 声を聞きました
『のうまく』だ・・・
じゅんちゃんは
おじいちゃんの
『のうまく』です
おじいちゃんは
じゅんちゃんの『のうまく』に
なりたいな
なれるかな
おじいちゃんは
じゅんちゃんの人指しゆびに
触れたいな・・・
春一番の吹いた日
じゅんちゃんは 生まれました
だがから
じゅんちゃんの 指の先には
春の雫が
宿っているのです
春の雫 それは
春の光の結晶なのですね
おじいちゃんは
その光の粒に
触れたかったのです
じゅんちゃん




1994/02/07

その日は雪まじりの風が吹き荒れていました 春の嵐が通り過ぎていった日
 でも
おじいちゃんは
その日に
春一番が吹いたのだと
今でも
思っています



ごうちゃん

おじいちゃんは
ごうちゃんに遭いました
じゅんちゃん が 生まれて
三年目の 初夏の日に・・・
その日 
おじいちゃんは
空を見ました
おじいちゃんは
わかりました
ごうちゃんが
明るいほうに顔を向けている
そのわけを
ごうちゃんは
光の苑から 来たのですね
なにもおそれず
そのまんま 来たのですね
だから
光を 知っているのですね
おじいちゃんは
ごうちゃんに 巡りりあえて
よかった
おじいちゃんは
ごうちゃんが見つめていた
あの光がだいすきなのです
ごうちゃんが大きくなって
いつか あの光を
みつめているとき
おじいちゃんは
風になって
コールサインを
送るかも知れませんよ
ごうちゃん



1997/05/13

その日は蒼(あお)く澄んだ空から白い光が飛沫(しぶき)となって地上に降りそそいでいました
おじいちゃんは
庭に出て空を見上げました
遠い空のどこかに
光の湖があって
川になって
滝になって
その下は・
虹色に霞んでいました

うれしかった


恵里花
え り か

おじいちゃんは
えりかに逢(あ)いました
おじいちゃんは
「え・り・か」
という響き(ひびき)がだいすきです
それは
おじいちゃんが
ずっと ずっと むかしに
よんだ物語のなかで
めぐりあった花のなまえでした
その花は 遠い国の
湖(みずうみ)のほとりに咲いていたのでした
いつか きっと
「え・り・か」

あいに行こう
あの湖に続く道をたどって
・・・
それから
60年以上の時がすぎて
おじいちゃんは
「え・り・か」

あいました

いま

遠くに光る湖と森と
草花の群落を背に
白い光に包まれて
やってきた
あ・な・た

めぐりあいました

・・・
えりか
えりか

これから
どこへ行くのですか
おじいちゃんが振り返ると
えりか

振り返ります

おじいちゃんは
その
笑顔が
だいすきです

2000/01/16



その日からおじいちゃんはえりかの歩いてゆく姿を
ずっと
みつめています

追伸

えりかが生まれたとき
パパやママはもちろん
じゅんちゃん も ごうちゃんも
とてもうれしかったのですまいにち・まいにち
いつも

みんなで えりか を みつめていました



これは
そのころ
じゅんちゃんがつくった・えりかのこもりうたです

『えりかのこもりうた』

えりか 
たのしいいちにち 

やったね
ねんね えりか ねんねよ

じゅんより




2007/03/29
淳・郷・恵里花
たちは
アメリカへ旅立ちました
これからも
前へ・前へ
足許(つま先)にやどる
光の鞠(まり)を
みつめて
歩んでいってくださいね!



you

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