そうじ(掃除)の本

 1. なぜ 今 「掃除」なのか!
私たちは生きています
今 ここに 生きていることが
自分の意志なのか 自分の能力なのか
それとも他の何者かに生かされているのか
それはわかりません

この地球に生を受け 育まれ 多くの人々や
さまざまなものに 巡り遇い ふれあい
“もの”のいのちの和(輪)のなかに
今 この身を置いています

さあ 部屋の中に一人座って 静かに
身の回りの気配をうかがってみましょう
自分の体のすべてが
 自分以外のなにかと接し 
ふれあっていることがわかりますね

肌は空気と接しています
肌は空気とともに
衣服の繊維とふれあっています
その空気も 繊維も 水を含んでいます
そして ほら みんな
暖かい光につつまれているでしょう

あなたは 今 
どこに座っていますか?
座布団の上ですか
 畳の上ですか 絨毯の上ですか
それとも木の床の上ですか?

あなたは 今
“住まい”という空間の中にあって
全身で 外界と交流しています
目線を真っ直ぐに伸ばしてみましょう
そこにあるのは家具ですか
 壁ですか 窓ですか 
それとも窓の外の景色でしょうか?
窓がなくても
あなたの心の目線は
壁やコンクリートを通して
遠くの世界をを視つめることができますね

瞑目して
 頭上に意識の線を延ばしてみましょう
天井を通し 屋根を通し 
意識の線は
天空に伸びる一筋の弦(いと)となって
風と 光に共鳴していませんか・・・?

私たち
 生あるいのち と もののいのちを
 全てを受け入れてくれる
 容れもの中で育まれ 
生かされているのではないでしょうか?

もののいのち と こころの
触れあうところ
そこに
 無数の接点 接触面がありますね 
万有の意志と力に繋がれているようですね

私たちが生きるかぎり 
 点と点 群と群 群と面 面と面  
その ふれあいと共鳴を大切にしたいですね

できることなら
その空隙を
 繰り返し 繰り返し
浄めて 浄めて 浄め尽くしたいですね
中に容れていただく
いのち の ために
    戻  る        次  へ